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札幌債務整理相談室HOME > 自己破産とは > 自己破産のデメリット

自己破産のデメリットって?
自己破産を考えている人に読んでほしい!

更新日:2024/06/20

  • 自己破産を検討中だけどデメリットを把握しないとなかなか踏み切れない・・・

物事にはなんでもメリット・デメリットが存在します。

自己破産も同じです。

自己破産もメリット・デメリットを理解しておくことで、自己破産について詳しく知ることができ、いざ自分が自己破産するときにもとても役に立ちます。

特に人は新しいことに挑戦するときはメリットの方だけに目が行きがちです。

もちろん自己破産にもデメリットはあるのですが、そのデメリットについてしっかりと理解しておくことで物事をいい方向にも動かすことができるのです。

では、今回は自己破産のデメリットについて紹介していきます。

目次

  1. 自己破産のデメリットって?
  2. 自己破産の誤解を解こう!
  3. 自己破産を専門家に依頼する前に知っておくべきこと
  4. 自己破産するメリット
  5. まとめ
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自己破産のデメリットって?

自己破産のデメリットは大きく7つあります。

では、それぞれのデメリットをしっかりと見ていきましょう。

①新たな借入・クレジットカード取引ができない

自己破産をすると、自己破産しましたよという情報が信用情報機関に登録されます。

これはよくブラックリストに掲載されるということで表現されますよね。

ブラックリストに掲載されると支払能力がないとみなされて、金融機関やクレジットカードの取引が出来なくなります。

ブラックリストへの事故情報の登録は5~10年間ほど続きます。

その間はローンなどでの借入やクレジットカードの作成が制限されるだけでなく、自己破産をした後の5~10年間は、経済面の生活基盤がまだまだ不安定です。

借金やクレジットカードの利用ができないので不便ではありますが、あまり気にせず貯金をして、現金で支払いなどをしていくほうがいいでしょう。

ブラックリストの詳細はこちらから

②家や車などの財産を失ってしまう

自己破産をすると、自己破産をした人の財産をお金に換えて返済にまわす手続きを進めることになります。

これを配当と言います。

借金をした人の財産は最低限の生活費以外は裁判所に処分されてしまいます。

売ると高額になる家や車は、基本的には裁判所に処分されて換えたお金は債権者に配当されます。

家がないと寝る場所がない、生活できないと不安になってしまいますが、賃貸住宅を借りることが可能です。

賃貸契約するにあたり特に制限はありませんので安心してください。

ただ、今は保証会社と契約しておけば保証人は必要ないという制度がありますが、保証会社が信販系の時は信用情報機関の事故情報を確認されます。

上記でも記述したように自己破産すると事故情報が掲載されてしまうので契約できなくなる可能性があります。

物件を探すときには不動産に依頼して信販系の保証会社の物件は外して探してもらうようにしましょう。

車は、自己破産する人の名義ではなく、家族名義で持つことができれば不便なことはありません。

今では車を所持していなくてもカーシェアリングやリースも利用できますので、これらで移動の不便を回避できます。

自己破産しても残せる財産とは?

③職業や資格の制限を受ける可能性がある

自己破産によって職業や資格の制限を受けることがあります。

しかし、職業や資格の制限を受ける人は全員ではなく、一部の人です。

制限を受ける職業として、弁護士、税理士、社会保険労務士などの士業、宅建主任や、特定保険募集人・個人で行う旅行業などが挙げられます。

これらの職業の方はその資格での仕事ができなくなります。

しかし、免責を得たあとは職業や資格の制限はなくなります。

職業や資格の制限は一生続くものではありません。

あくまで免責を得るまでの間です。

辞職をしなければならない一部の職業もありますが、ほとんどの職業では免責後にまた同じ仕事ができます。

④官報に掲載されてしまう

自己破産すると、破産手続開始決定の時と免責決定の時の合計2回、名前と住所・決定の内容が官報に掲載されます。

官報は国が発行している新聞のようなものです。

ただし官報は、一般的には日常的に読まれることがほとんどありません。

役所に勤務している公務員で最新の法令を知る必要がある人、金融機関で破産情報などを確認している人などは購読していますが、それ以外の人は趣味でない限り目にすることはありません。

購読者が限られているため、官報に掲載されて自己破産したことがばれてしまうなど生じる影響は非常に少ないでしょう。

また、官報には非常に多くの人の破産・免責情報が掲載されます。

なので、特定の誰かの名前を探すのは限りなく困難です。

家族や職場など周囲の目にとまることはほぼありませんのでご安心ください。

⑤引越しや渡航が自由にできなくなる

破産開始決定を受けた債務者が引っ越しや海外渡航をする場合、破産手続きの終結までは裁判所の許可をとらなければなりません。

手続きを進めるにあたって、いつでも本人と連絡がつくようにしておくためです。

あくまで引っ越しや海外渡航が禁止されているということではありません。

また、自己破産手続き終了後は引っ越しも海外旅行も制限されることなく自由にできます。

⑥郵便物が破産管財人に転送される

自己破産すると、郵便物が破産管財人に転送されます。

これは、自己破産の手続きに加わっていない債権者を郵便から発見して手続きに参加させたり、財産隠し、免責不許可事由(免責を裁判所が許可しない理由)がないことなどを確認しています。

債務者の財産をできる限り債権者に分配する必要があるためです。

しかし、破産管財人への転送がずっと続くわけではありません。

転送期間中の郵便物はすべて自分の手元に戻ってきます。

郵便物の内容がわからなくて不便になることもありません。

破産管財人とはどんな人?

⑦保証人に請求が行ってしまう

自己破産すると、借金の一括請求が保証人に行われます。

自己破産すると、返済しなければならなかった借金が支払えないことになります。

そうなると債権者は保証人から借金をすべて返してもらう必要があります。

保証人に迷惑がかかることは避けられません。

そこで 自己破産する見通しであることを保証人にできるだけ早く伝えておけば、 保証人も任意整理などの対策ができ、全額請求に応じずにすむ可能性もあるのです。

自己破産の誤解を解こう!

自己破産には様々な噂があります。

色々調べるとその様々な噂によって不安になりますよね。

なので、自己破産の誤解を1つ1つ解決しておくことが必要です。

戸籍に記録が残ってしまうなんてことはありません

自己破産をしたことが戸籍に記載されることはありません。

戸籍は家族関係を載せるもの。

取引関係を載せるものではないので、自己破産の記載はされません。

年金や生活保護が受給できなくなりません

年金や生活保護は最低限の生活を送れるようにするためのお金です。

自己破産をしても受給できます。

会社を解雇されません

会社の解雇は法律で制限されています。

自己破産したことを理由に解雇することは法律上できません。

子供の進学に支障は出ません

自己破産者は奨学金の保証人にはなれません。

しかし、もう一方の親が奨学金の保証人になることはできます。

自己破産から5年~10年の年数が経過していれば信用情報機関の登録から外れるので保証人になることも可能です。

海外旅行に行けなくならないしパスポートが取れなくならない

渡航については、手続き中では裁判所の許可が必要です。

憲法でも海外旅行の自由を保障しています。

なので、パスポートの取得も制限はありません。

選挙権はなくなりません

選挙権も憲法で保障されています。

選挙権が制限されるのは選挙犯罪で刑に処せられたなどの場合のみです。

自己破産は、経済的に苦しくなった人を借金から解放してやり直しを補助する制度です。

自己破産をしたことで生活ができないというのでは意味がありません。

なので、そこまで自己破産による制限はないのです。

自己破産を専門家に依頼する前に知っておくべきこと

自己破産をする前に踏まえておいた方がいいことがあります。

自己破産できないこともある

下記のような場合、自己破産できない場合があります。

  • ギャンブルによる浪費があった
  • 株、FX、仮想通貨などの投資で浪費した
  • 非常に高い利息をとることを知りながらヤミ金で借りた
  • 自己破産を申し立て、過去7年以内に免責を得ていた

知りながらやってしまった場合や浪費などで借金を抱えた場合は、免責が得られない可能性があります。

裁量免責というのもあり、場合によっては裁判所の判断で自己破産が可能になることもあります。

免責されない支払いがある

税金・罰金・養育費などは、支払いを続けなくてはなりません。

これらは支払いの義務があるので注意しましょう。

生活が不便になる可能性がある

携帯電話が使えなくなることがある

自己破産をすると携帯電話が使えなくなることがあります。

  • 本体の分割払い代金に未払いがある
  • 利用料金を滞納している

本体の分割払い代金は借金です。

分割を支払っていないと、本体を携帯電話業者に引き上げられてしまうことがあります。

また、利用料金を滞納していると、契約自体を解約しなければならない可能性も出てきます。

保険が解約される場合がある

保険で解約返戻金がある場合、財産に該当するので自己破産の申立てを行う際に裁判所に届け出る必要があります。

保険は管財人が解約するか、債務者自身が解約をした後に、債権者に分配されます。

ただし、東京地裁の場合、解約返戻金が20万円未満の場合、解約せずに手元に残しておくことが可能です。

他の裁判所でもそれぞれ基準があり、一定額までは手元に残せます。

銀行口座が凍結されることがある

借金のある銀行の口座は、自己破産の申立てで凍結されます。

口座の残高、本来返済すべきだった借金とを相殺するため、引き出せなくなるのです。

凍結されると給与の振込や、年金の受け取り・公共料金の引落ができなくなる可能性があります。

そうならないためにも自己破産の申立ての前に自動振込や自動支払の変更を行い、借金をしていない金融機関の口座に移動しておきましょう。

自己破産するメリット

ここまではデメリットを紹介してきましたが、3つの大きなメリットもあります。

①すべての借金の支払い義務がなくなる

自己破産することで、任意整理や個人再生とは違い、すべての借金の支払い義務がなくなります。

裁判所から免責を得ることさえできれば借金はゼロです。

自己破産は人生の立て直しができます。

②強制執行される心配がなくなる

自己破産を検討される方には、すでに支払いが滞っている方がほとんどです。

この場合、債権者から強制執行される可能性があります。

強制執行をされると今以上に生活が苦しくなるので出来る限り回避したいところですが、貸金を回収するために裁判所を通じて強制執行をすることは債権者に与えられている権利です。

なので債権者からの強制執行を止めるのは容易ではありません。

そこで自己破産を行ないます。

自己破産は強制執行される心配がなくなるメリットがあります。

なぜかというと 自己破産はすべての債権者に平等でなければならないので、特定の債権者だけが本人の財産を差し押さえることを禁止となっています。

裁判所が自己破産の申立てを受け付け、「破産手続開始決定」が出れば強制執行を禁止することが可能です。

③財産をすべて失うわけではない

自己破産は多重債務になった人を助けるための制度です。

なので、自己破産後に生活ができなくなるようなことがあってはならないのです。

生活に必要となる家具といった財産は残すことができますし、時価で20万円以下であれば自動車などもそのまま所有することが可能です。

まとめ

今回は自己破産のデメリットについて紹介してきました。

自己破産をすること自体あまりいいイメージを持っていない人がほとんどでしょう。

しかし、自己破産は破産法という法律によって認められた制度です。 破産法の中に経済生活の再生の機会の確保を図ると書かれています。

借金を理由に、自ら命を絶ってしまう方がいるのも事実です。

このような方を救うため、国が認めた制度として自己破産があるのです。

本当に経済的に困っている方々にはどんどんと利用していただきたい制度です。

わからないことがあればまずはご相談ください。 ぜひ参考にしてみてください。

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監修者:みどり法務事務所 札幌駅前事務所
代表司法書士
鈴木 健太
札幌司法書士会所属
会員番号 第823号|認定番号 第843020号

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